《エッセイ》
「ピアニスト」との出逢い。心に響く「ピアニスト」と出逢えたときの喜びは大きい。
鍵盤楽器、とりわけピアノを演奏する人は、この地球(ほし)に星の数ほどいる。しかし、音楽的な感性や知恵よりも、キーを打鍵することが優先される演奏に私は数え切れないほど遭遇してきた。 “ピアノ。 そして、ピアニスト” の続きを読む
《エッセイ》
「ピアニスト」との出逢い。心に響く「ピアニスト」と出逢えたときの喜びは大きい。
鍵盤楽器、とりわけピアノを演奏する人は、この地球(ほし)に星の数ほどいる。しかし、音楽的な感性や知恵よりも、キーを打鍵することが優先される演奏に私は数え切れないほど遭遇してきた。 “ピアノ。 そして、ピアニスト” の続きを読む
十代のある時から、私は演奏以外のステージ生活が慌ただしくなった。学校生活と演奏活動だけでも時間はいくらあっても足りなかったが、「もうひとつのステージ生活」がスタートした。
《エッセイ》
「無伴奏チェロ組曲」「無伴奏合唱団」・・・これらの文言に接すると、私は日本が西洋音楽を受容していった時代に想いを馳せる。
いつから「無伴奏」という3文字熟語が巷で使用されるようになったのかはつまびらかではない。ちなみに『広辞苑第六版』(岩波書店)に「無伴奏」の項目は見あたらない。「伴奏」の項目に関連事項としての「無伴奏」表記はない。 “「無伴奏」に無歓心” の続きを読む
《書 評》
本書は、アウシュビッツ・ビルケナウ強制収容所の女性囚人音楽隊でバイオリンを弾いていたポーランド人、ニヴィンスカの貴重な記録である。反ナチス活動家を自宅に下宿させたことを理由に逮捕されたアーリア系の彼女は、慎重にことばを選びながら、重い人生体験を綴っている。
複雑に絡み合う人間関係と家族への深い愛情が、事実に即し感情を抑えて書かれている。しかし行間から溢れでる苦闘の足跡に、私の心は揺さぶられ続けた。 “『強制収容所のバイオリニスト』 ビルケナウ女性音楽隊員の回想” の続きを読む