《音楽生活50周年》
そろそろ やめてもいいですか?
1968年4月の火曜日の午後、ヴァイオリンと共に過ごす人生が始まりました。それまで見たこともなかったヴァイオリンという楽器と向き合い、最初に音を出した瞬間を、私は鮮明に思い出すことができます。
楽器や松ヤニの香り、鎖骨から全身に拡がる音の波動、絃を触る指先の感覚……。8歳の春のことでした。
このようにして始まる〈自分史〉は、往々にして苦労話や自慢話へと展開しがちです。よって本篇は、2分で読み切れる〈ひかえめな50年史〉をめざします。
《音楽生活50周年》
そろそろ やめてもいいですか?
1968年4月の火曜日の午後、ヴァイオリンと共に過ごす人生が始まりました。それまで見たこともなかったヴァイオリンという楽器と向き合い、最初に音を出した瞬間を、私は鮮明に思い出すことができます。
楽器や松ヤニの香り、鎖骨から全身に拡がる音の波動、絃を触る指先の感覚……。8歳の春のことでした。
このようにして始まる〈自分史〉は、往々にして苦労話や自慢話へと展開しがちです。よって本篇は、2分で読み切れる〈ひかえめな50年史〉をめざします。